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【作品レビュー】

最近、彼女とは距離を感じていた。いつもは仕事中でもしつこいほど来ていたLINEが、僕から送らないと返信が来なくなった。いや、返信が来ればまだ良い方で、最近は既読すら付かない事が多くなった。電話も全く出てくれないし、折り返しも無い。もしかして・・・他に好きな男でも出来たのか？不安で不安でどうしようも無い僕は、彼女の跡をつける事にした。つけまわしているうちに、自分がまるでストーカーになったような感覚を覚えた。家から出てきた彼女は、綺麗に着飾っているように見えた。電車に乗って向かった先は、某デパート。買い物を済ませて、カフェに向かう彼女。彼女はカフェに入ると、笑顔になり男性の座る席に着いた。その男性の顔には見覚えがあり、僕と彼女の共通の友人だった。彼女は、デパートで買った物をその男性に手渡していた。その後彼女はその男性と、楽しそうに会話していた。彼女の表情は、僕が見たこともない様なうっとりした感じ・・・。何故、そんなにうっとりした顔をしてるの？今度は、男性と手を握り合ってる。その男性には、恋人がいるのに。もしかして、二人は僕達に隠れて付き合っているの？男性の恋人は、この事を知っているの？もしそうなら、僕達に対する裏切りだ。もしそうなら、絶対に許せない・・・。やがてカフェを出て、帰路へ着く彼女。僕は居ても立ってもいられずに、彼女の肩を叩いた。付き合っているのに、最近彼女とは全然会えていなかった。だから僕は、精一杯の皮肉を込めて彼女にこう言った。「久しぶりだね」少し驚いた表情を見せた彼女。しかしすぐに平静を装い、こう僕に言った「そうだね」久しぶりに会ったのに、喜ぶどころかそっけない返事。この女の態度は、いったい何なんだ。僕はさ◯いにも似た感情が芽生えた。この女を許す事はできない。